1. 導入の背景や課題
国内数か所の営業所間での連携だけでなく、各営業所内でのコミュニケーションやチームワークが理想の状態でなかった。更には、離職率の低いことが会社の強みだったにも関わらず、中堅社員の離職が相次ぎだした。
成果や結果に傾倒しすぎた人事制度がチームワークに弊害を起こしているのではないかとの仮説を立てた。
2. 現状調査
全従業員を対象としたアンケート調査を実施。さらに各部署からアトランダムに抽出した従業員、及び最近離職した従業員からも協力を得てヒアリングを実施し、浮き出てきた課題を「ヘルスチェック・レポート」として提出。
役員会メンバーと数回にわたるディスカッションを経て、最終的には社長と共に解決すべき課題を「組織変革への3ステップ」とし取りまとめたものを、全従業員に階層別に発表し、キックオフとした。
3. 解決策と提供したサービス
ステップ1
まずは、会社としての「求める人物像」を、人間性と価値観、やる気と情熱、スキルと技を中心に明らかにした。これを元に経営理念と照らし合わせ、具体的な行動基準を制定した。
ステップ2
成果に傾倒していた社内風土を「プロセスと連携」に軌道修正すべく、部門横断での選抜メンバーを組成。全業務のプロセスを明らかにし、KPI(Key Performance Indicator:重要業績指標)の表を作成すべくファシリ―テートした。
ステップ3
上記の求める人物像と行動基準を元に役割等級制度と評価制度を構築し、シンプルでわかりやすく、キャリアアップがイメージしやすい人事制度に刷新。
上司からの単一評価でなく、同僚や他の部署からのフィードバックのしくみも導入し、評価のプロセスに透明性と公正性があるものにした。
4. 結果とフォローアップ
人事制度導入後、離職率の低下がストップし、生産性が120%に向上。
自ら考え、自ら行動する人材への変容により、働き方・休み方改革への道筋もでき、残業が20%も削減された。
現在も、最終考課会議に同席し、また、考課者トレーニングも実施し、人事制度の運用をフォローアップしている。
CASE STUDIES
部品製造メーカー
「自分で考え自分で考える人材」を育てる人事制度の構築
人事制度導入後、離職率の低下がストップし、生産性が120%に向上。自ら考え、自ら行動する人材への変容により、働き方・休み方改革への道筋もでき、残業が20%も削減。
プレミアムブランドの販売とメインテナンス・サービス業
顧客へのアフターサービス・プロセスの改善による「顧客感動度の向上」プログラムの導入
プレミアムブランドを扱うだけに顧客へのサービス対応への欲求水準が、年を追うごと向上していることから、販売力だけでなく、顧客対応力を向上させることが喫緊の課題であった。
外資系自動車メーカーの日本法人
国内販売網への教育機関(アカデミー)での人材育成プログラムの開発と運営
通常、研修プログラム開発する際は、開発者とそれを実施するトレーナーやファシリテーターが別の人物であるケースが多いが、あえてその区別をせずに実施した。これにより両者が入り乱れてプログラムを開発することで現場目線のプログラムを開発することが可能に。